賃貸物件を探すときに、住まいに対する自分なりの理想を考えるものですよね。人によって基準は異なりますが、「家賃」を気にする人は多いでしょう。少しでも安い方がいいですよね。
しかし、よく物件内容をチェックしたら家賃以外にも「管理費」た「共益費」という名目でお金の負担があることも…。
いったいこれは何なのでしょうか?
◆管理費や共益費は何に使われるの?
家賃は、個人が借りる部分のために支払うのは明確なのですが、管理費や共益費は使途が分かりづらいかもしれませんね。
- ◎物件の管理に使われる「管理費」
- ◎共用部分のケアのための「共益費」
- ◎両者の違いには定義がない
賃貸物件を維持するためには、管理人を雇ったり、掃除業者を手配したり、管理をしなければなりませんよね。これらに充てるのが管理費です。
エントランスや廊下、ゴミ捨て場、エレベーター、オートロックなど、居住者みんなが共同で使う部分や設備の点検費用に充てられるのが共益費です。
大きくまとめると、「管理費・共益費」共に共用部分の管理のために必要なお金ということになるでしょう。これら、ふたつの言葉の意味にははっきりとした違いはなく、不動産会社の表示方法の違いと考えてもいいでしょう。
そのため、「管理費○○円」や「共益費○○円」とどちらかが記載されていたり、「管理費、共益費込」などと記載されていたりするケースが多いです。
◆管理費・共益費を別にするのはなぜ?
家賃とは別に「管理費・共益費」を払うなら、初めから一緒に徴収して欲しいと考えるかもしれません。しかし、これは大家さん側の事情が背景にあります。
例えば、
≪家賃65,000円、管理費3,000円≫
≪家賃68,000円(管理費込)≫
と表示されているとき。
皆さんが気になるのはどちらでしょうか。管理費の表示は家賃の下に小さく書かれていることも多いので、おそらく目に留まるのは前者ですよね。
今では、インターネットで物件検索をする人が多い時代です。家賃の条件で、「65,000円までの物件」と検索したとき、同じ物件なのに後者のパターンではヒットしないでしょう。つまり、同じ条件なら安く感じるように、管理費や共益費を敢えて別に記載していることが多いのです。
また、この表記方法は借りる側にもメリットがあります。
初期費用として支払う敷金や礼金は、家賃をベースにして計算されます。そのため、家賃が少なく設定されている方が、借りる側にも負担が少なくて済むというわけです。
◆まとめ
家賃とは別に設定されている「管理費・共益費」の支払いにちょっと不満を持っていた人も、今回の話で「必要なものなんだ」と分かったと思います。
自分が住むスペース以外の部分を維持してくれるためのものだと知ると安心ですよね。